Women
August 17, 2019
「主戦場」観て慰安婦問題について知ろう!
慰安婦ドキュメンタリー「主戦場」
The Main Battleground of The Comfort Women Issue
주전장/ 주 전쟁터
今、話題の映画、「主戦場」を見てきた。この映画は日系アメリカ人のミキ・デザキ/Miki Dezaki 監督による、従軍慰安婦についてのドキュメンタリー映画である。以前から見たいと思っていたがようやく日時の都合がついて、渋谷で見ることができた。
映画の内容は、従軍慰安婦があったと主張する著名人と、それを否定する著名人たちの言葉を編集してつなげた言論バトルである。著名人には日本人、韓国人、アメリカ人の肯定派、否定派の人々がそれぞれ登場する。映画のポスターに写っている人々が登場人物のほとんどである。総勢27人が登場して自説を主張し続ける。
従軍慰安婦の存在を肯定する人の意見と、否定する人の意見を交互に映し出しながら、どちらが本当なのかという思考を観る人に促しながら、小気味良く映画は進んでいく。
代表的なのは、否定派では櫻井よしこ、杉田水脈、ケント・ギルバート(当然英語でしゃべってる)、テキサス親父の藤木俊一。肯定派では歴史学者の吉見義明、憲法学者、小林節、慰安婦記事を初めて書いて後で捏造と批判され、脅迫までされた元朝日新聞記者、上村隆。他にも韓国とアメリカの著名な論客が多数出演する。
代表的なのは、否定派では櫻井よしこ、杉田水脈、ケント・ギルバート(当然英語でしゃべってる)、テキサス親父の藤木俊一。肯定派では歴史学者の吉見義明、憲法学者、小林節、慰安婦記事を初めて書いて後で捏造と批判され、脅迫までされた元朝日新聞記者、上村隆。他にも韓国とアメリカの著名な論客が多数出演する。
映画には論客の語りと共に、安倍首相の国会での発言や、米国内での慰安婦像設置における対立、韓国内での慰安婦についての運動の様子など、発言を裏付けたり、異議をとなえるための資料映像もふんだんに挿入されている。ネット上で話題になった、アメリカ・サンフランシスコでの慰安婦像設置の議論の場で、元慰安婦女性がいる前で彼女を侮辱した日本代表に対して「恥を知れ/Shame on you」と言うこの映像も登場する。
最後まで見終わったらどう感じるだろうか。こればかりは観た人次第であるが、僕は飽きることなく見て、学ぶことができた。
最後まで見終わったらどう感じるだろうか。こればかりは観た人次第であるが、僕は飽きることなく見て、学ぶことができた。
僕は大戦中に日本軍に朝鮮人女性が従軍慰安婦として動員され、惨い仕打ちを受けてきたと学校でも、両親からも教えられてきたので、自然に僕の心の中に当然の事実として横たわっている。しかし、日本では「慰安婦は職業的な売春婦だった」、強制したという記録はない、新聞記事は捏造だった、など、慰安婦について否定する意見が大手を奮っている。このような主張に接したときに僕はしっかりと相手の考えを覆せるだろうか、自分の意見を堂々と主張できるだろうか?こう考えると、どうも心許ない。その頼りない自分を補強したかったので、この映画を見ることにした。
これはその目的を果たしてくれたと思う。肯定派、否定派の両方の代表的な意見を聞いて、最終的に、従軍慰安婦は存在したという事実を確信することができた。
速いテンポで進んだこの映画、内容を消化するためにはパンフレットを買うべきだと思った。僕と同じく、パンフレットを買って帰ろうという人が何人も入口カウンターに並んでいたのには驚いた。パンフレットには主な内容が語られた言葉通りに掲載されていた。
「主戦場」を通して、従軍慰安婦制度はあったのか。日本軍の関与はあったのか。慰安婦は何人いたのか。慰安婦は性奴隷だったのか。このような問題の答えを見出すことができると思う。
韓国で製作された従軍慰安婦に関するドキュメンタリーは、元慰安婦の女性から話を聞いていくというのが普通だが、この作品では元慰安婦の女性は、最初のところで少し登場し、最後、締めくくりのところでサプライズのように一人登場する。もちろん、この映画のために撮ったものではなく、既に惜しくも亡くなられた方の過去に撮影された映像である。しかし、最後のシーンでは驚きと同時に、目頭が熱くなってしまった。ドキュメンタリー映画でこのように感動するとは思ってなかった。
慰安婦についての議論の間に挿入された解説も、画期的な内容が多かった。
現代史の授業を通して日本の植民地時代について詳しく学んでいる韓国の若者と、慰安婦ということば自体を知らない日本の若者。これについては、1997年から歴史の教科書に「慰安婦」のことが書かれるようになるが、2006年以降、全ての教科書からその言葉が削られた経緯が解説されている。
また、終戦後にアメリカがA級戦犯として巣鴨プリズンに収監されていた、安倍首相が尊敬して止まない祖父、岸信介を釈放し、アメリカ政府の代弁者に仕立て、日米安保条約を締結させ、自民党を創設させたこと。
最後に、これは映画を見ながら思ったことだが、慰安婦の犠牲者に謝罪するということはどんなことか。言葉で「申し訳ない」と言って、さらにお金で補償すれば終ることなのだろうか?いや、違う。慰安婦の存在を認め、後世に伝えていくことが大切なのだ。慰安婦問題に限らず、戦時に日本軍が犯した戦争犯罪の数々を後世に伝えることである。
しかし、現在の政権与党、自民党には安倍首相を筆頭に、A級戦犯の血筋を持つ人々が権力を握っているので、不名誉で不都合な過去は無かったことにしようとしている。教育でも、今は愛国心を損なう内容を教科書に含めると、検定で落ちてしまうので、教科書出版社は安倍政権に都合の悪い内容は含めないようにしていて、実質国定教科書のようになっているそうだ。だから、若い世代は日本の加害者の立場での戦争史を学べない。
これこそ韓国の国民が納得しない主な理由のひとつなのだ。だから反安倍なのだ!
速いテンポで進んだこの映画、内容を消化するためにはパンフレットを買うべきだと思った。僕と同じく、パンフレットを買って帰ろうという人が何人も入口カウンターに並んでいたのには驚いた。パンフレットには主な内容が語られた言葉通りに掲載されていた。
「主戦場」を通して、従軍慰安婦制度はあったのか。日本軍の関与はあったのか。慰安婦は何人いたのか。慰安婦は性奴隷だったのか。このような問題の答えを見出すことができると思う。
韓国で製作された従軍慰安婦に関するドキュメンタリーは、元慰安婦の女性から話を聞いていくというのが普通だが、この作品では元慰安婦の女性は、最初のところで少し登場し、最後、締めくくりのところでサプライズのように一人登場する。もちろん、この映画のために撮ったものではなく、既に惜しくも亡くなられた方の過去に撮影された映像である。しかし、最後のシーンでは驚きと同時に、目頭が熱くなってしまった。ドキュメンタリー映画でこのように感動するとは思ってなかった。
慰安婦についての議論の間に挿入された解説も、画期的な内容が多かった。
現代史の授業を通して日本の植民地時代について詳しく学んでいる韓国の若者と、慰安婦ということば自体を知らない日本の若者。これについては、1997年から歴史の教科書に「慰安婦」のことが書かれるようになるが、2006年以降、全ての教科書からその言葉が削られた経緯が解説されている。
また、終戦後にアメリカがA級戦犯として巣鴨プリズンに収監されていた、安倍首相が尊敬して止まない祖父、岸信介を釈放し、アメリカ政府の代弁者に仕立て、日米安保条約を締結させ、自民党を創設させたこと。
日本での神道の位置づけと、1970年代にA級戦犯も一緒に祀られるようになった靖国神社に参拝することは、戦前の日本帝国を復活させることを願う行為なので、問題になっているということ。
神道関連組織として日本会議があり、安部政権のほとんどが日本会議の会員であること。
また、靖国神社に旧日本軍のコスプレをして大きな旗を翻しながら更新する右翼連中の様子もしっかりと紹介されている。
また、靖国神社に旧日本軍のコスプレをして大きな旗を翻しながら更新する右翼連中の様子もしっかりと紹介されている。
この映画を観る事によって、安倍首相が言うところの「おじいさんの遺志である改憲」というのは、とりもなおさず、「再軍事国家化」であるということを推し量ることができる。
最近、名古屋の「表現の不自由展〜その後」で問題になった慰安婦像(平和の少女像)まで、出番を待っているといいながら紹介された。
この映画を作り始めたとき、ミキ・デザキ 監督は大学生だった。「主戦場」は大学の卒業作品ということになった。この映画のためにインタビューに答えた慰安婦否定の論客たちから、不満が噴出しているというので、監督自身が自身の潔白を示す動画をアップしている。
最近、名古屋の「表現の不自由展〜その後」で問題になった慰安婦像(平和の少女像)まで、出番を待っているといいながら紹介された。
この映画を作り始めたとき、ミキ・デザキ 監督は大学生だった。「主戦場」は大学の卒業作品ということになった。この映画のためにインタビューに答えた慰安婦否定の論客たちから、不満が噴出しているというので、監督自身が自身の潔白を示す動画をアップしている。
最後に、これは映画を見ながら思ったことだが、慰安婦の犠牲者に謝罪するということはどんなことか。言葉で「申し訳ない」と言って、さらにお金で補償すれば終ることなのだろうか?いや、違う。慰安婦の存在を認め、後世に伝えていくことが大切なのだ。慰安婦問題に限らず、戦時に日本軍が犯した戦争犯罪の数々を後世に伝えることである。
しかし、現在の政権与党、自民党には安倍首相を筆頭に、A級戦犯の血筋を持つ人々が権力を握っているので、不名誉で不都合な過去は無かったことにしようとしている。教育でも、今は愛国心を損なう内容を教科書に含めると、検定で落ちてしまうので、教科書出版社は安倍政権に都合の悪い内容は含めないようにしていて、実質国定教科書のようになっているそうだ。だから、若い世代は日本の加害者の立場での戦争史を学べない。
これこそ韓国の国民が納得しない主な理由のひとつなのだ。だから反安倍なのだ!