ビューティフルネーム

November 25, 2023

ビューティフル・ネームよ、世界に響け 2023!5

「ビューティフル・ネーム」よ、世界に響け!

トヨタのCMで以前、イチロー他の人々によって朗読されていた詩、これは、分からない人はいないと思うが、もともと1979年に国際児童年のテーマとして発売されたゴダイゴのシングル、「ビューティフル・ネーム/Every Child Has A Beautiful Name」の歌詞の一部である。



Beautiful Name21979年当時、NHKでは国際児童年広報キャンペーンフィルムを作ってテレビで流したのだが、このほど、それら貴重な映像をまとめた動画をYouTubeで発見したので、ご覧いただきたい。今でも十分に通じてしまうことが恐ろしい、シリアスなメッセージである。





こちらが大ヒットしたオリジナル音源。日本語バージョン。


一時期、フィラデルフィア・チーズのTVCMで、シングル盤のB面、英語版が使われた。上のと比べるとなんと呑気な動画だろう。ゴダイゴといえば元祖CMソングの王者で、CMソングだけ集めたアルバムを二枚もリリースしている。その収録曲のほとんどが英語なので、このCMも当時の雰囲気を髣髴させてくれて、とても嬉しかった。



こちらが英語バージョンのフル・コーラス音源。


歌詞

CMソング       CMソング2 


ゴダイゴはテレビやコンサートで、シングルでのヒット曲は1番を日本語、2番を英語で歌う場合が多かったが、この曲に関しては1,2番共に日本語で、ウーアーララララの後のサビ部分を英語詞で歌ってコーラスでまた日本語(と言ってもその半分は英語なのだが)に戻るパターンだった。

ここには紅白歌合戦用の短縮バージョンをご紹介!


始めに紹介したCMでも聞けるが、上述のようにこの曲には歌詞が「ウーアーウーアーララララ」という部分があり、コンサートではここで観客に合唱させたものだ。言葉ではないので、万国の人が合唱できる。これは考えたものだと今になって感心している。客席の位置を分けて、男女に分けて、など声の大きさを競って「歌合戦」を行うのが彼らのコンサートの慣例となった。「歌合戦」は場合によっては歌詞を歌わせた。海外でも現地の歌詞で歌わせるのが普通だった。

ちなみに「ウーアー」部分、シングルバージョンでは子供たちの声で歌われていて、日本語版は日本人の子供、英語版は外国人の子供という風に違っていたと思うのだが、あまり自信ない。実のところはどうだろうか?興味ある方は比べてみてほしい。

結成当初から世界進出を目指して、ガンダーラが日本語バージョンでヒットするまでは全て英語で歌ってきたゴダイゴだったので、国連による国際児童年のテーマソングが日本だけに留まっている訳は無かった。

まずゴダイゴがシルクロードの旅へ出かけ、ネパールカトマンズでコンサート。ここでビューティフル・ネームのサビの部分のネパール語バージョンが誕生する。
(ハラケタケティコ ランナモーツァ)


次に中国で初のロックコンサートと銘打って、天津でコンサートを実施。
このときのために中国語バージョンのサビが作られた。こちらは日本でも放映されたのだが、見事に中国語での「歌合戦」を成功させている。その様子はライブアルバムで聞ける。コンサートの映像は以前はユーチューブに上がっていたが、もはや見つけられないので、ライブアルバムの音源を聞いてほしい。



歌詞: 每个孩子都有一个漂亮的名字
(メイガーハーヅー トーヨオイーガ ピャウリャダミーンズ)



中国ライブの詳細記事

ゴダイゴ4ヶ国語を織り交ぜたバージョンのビューティフル・ネームをテレビで演奏したことがある。


次の動画は中国語をメインに「歌合戦」も行った演奏の音声である。


その後のライブでは一度だけ韓国語バージョンで「歌合戦」をやったということを知った。

つたない韓国語でこう歌っていた。
서로 불러보자 이름을, 아름다운 그 이름을
(ソロプRロポジャ イールムR アルムダウン ク イールムR)

この動画、歌う練習が始まるところから最後まで聞ける。


この歌はまた、フィリピンで現地の歌手により全編タガログ語でも歌われている。タイトルは「Bawat Bata」。1979年に日本でのリリースの直後にゴダイゴの演奏を使ってリリースされた。きっと国際児童年のテーマ的に扱われたので大ヒットしたようだ。



かなり人気の曲で何人かがカバーして歌っている。以下に動画をご紹介。

まずは数日前にYOUTUBEにアップされた、最新の動画。2015年10月からにフィリピンで放映されたテレビドラマ"Walang Iwanan" のテーマソングにもなった。(ビューティフル・ネームがテレビドラマのテーマソングに!)


その他のカバー。



子供たちの歌のうまさを競うテレビ番組でも歌われた。



ゴダイゴの歌がこんなに色んな言語で歌われている曲とはなんと素晴らしいことだろう。この歌は今後も世界スタンダードとなっていくような気がする。

カバーバージョン

この歌はゴダイゴ自身も1999年に再結成したときに、アルバム”What A Beautiful Name" にてセルフ・カバーしている。アレンジは楽しくてよいのだが、タケのボーカルがキーを下げていたのが少し残念だった。でも大宮ソニックシティのライブで実際に聞いたときには鳥肌が立った。



そのタケカワユキヒデ、2008年に再度カバーしている。今度は"Beautiful Name Again "という企画アルバムで、作曲者が自分の子供(プロのシンガーソングライターとして活躍している4女のアイ武川)とデュエットという形で歌っており、その他にも中国やヨーロッパ風、アフリカ風、和風のアレンジでのインストゥルメンタルが収録された面白いものだ。

子供についての歌を作って自分の子供とデュエットして発表するなんて、なんて素晴らしいことだろう。歌手親子冥利につきるのではないか。

数年前のピアノ弾き語りバージョン。しっかりと歌合戦まで往年と変わらずに指揮していた!集まった同世代のファンたちには感涙ものだったに違いない。



他の歌手では、最新カバーがEXILE系のユニット、DANCE EARTH PARTY によって発表され、話題になった。


近年は演歌歌手のクリス・ハートもカバーした。


つるの剛士


hitomi 平原綾香 田代万里生 TAIRIK


RAG FAIR


合唱団 ユートライ






ビューティフル・ネームの意味するもの

この歌、最近日本でも児童虐待が、社会問題となり、世界でも最近は子供の人身売買組織が摘発されて大きな衝撃を与えた。その人身売買は今年、サウンド・オブ・フリーダムという映画になって多くの人々に知られることとなった。他にも発展途上国でのストリート・チルドレン児童労働児童兵士、など問題は山積している。

そして44年前、あの国際児童年当時の子供たちだった僕らは今や40代〜60代と、日本を支える中心世代になっている。この世代は果たして幸せに大人に成長できたのであろうか?

そんな今こそ日本と世界の将来を背負う子供たちが幸せになることを祈りながら今一度みんなで歌ってみたい歌だと思う。世界の有名な歌手を一同に集め、それぞれの国の言葉でこのビューティフル・ネームを歌いつなぐレコーディングがあればどんなに素晴らしいことだろう!

ちなみに英語の歌詞を和訳するとこんな感じだ。訳してみると意外に意味が深いと思えた。この歌、世界に広める運動を始めたい!テイラー・スウィフトK-POPグループでもいいので、誰か英語でカバーしてくれないかなぁ… 東京パラリンピックの閉会式の中でも流れ、一部だが英語で歌われたのだが…



詞 奈良橋洋子 和訳 管理人

僕の子供、なんて美しい名前だろう
僕らは育って変わっていくが、
実は全然変わってない
そう、人々みんな
子供のころと変わってない

子供たちはみんな笑って
お日様の下で歌うんだ
その歌はみんなに聞こえるだろう

大きかったり、背が高かったり
背が低かったり、小さかったり
黒人でも、白人でも、
暗くても、明るくても、
そう、そんなことは問題じゃない
誰が正しくも、間違ってもいない

子供たちはみんな美しい名前を持っている
僕らは育って変わっていくが、
実は全然変わってない
そう、人々みんな
子供のころと変わってない

僕の子供、なんて美しい笑顔だろう
お前は僕の人生に価値を与えてくれる
お前の笑顔で僕の人生に価値が生まれる
だから子供たちを胸に抱いて
きつくハグしてあげよう
全ては大丈夫だと教えてあげよう


 
おまけで他のカバーをずらりと並べました!

ポール・モーリアもインスト・カバー


 







paul83 at 17:33|PermalinkComments(25) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

August 27, 2021

ゴダイゴの紅白歌合戦出場!1979、1980、1999 比較!

GODIEGOの紅白歌合戦出場!1979年,1980年&1999年

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ゴダイゴ/Godiego 
はこれまでNHK 紅白歌合戦には3回出場している。全盛期に2回、1999年の再結成時に1回。
kohhaku

ということで、ゴダイゴの紅白歌合戦出場3回のうち、1979年と1999年は、20年越しのビューティフル・ネーム。2回目、1980年はポートピアだった。

3つの動画をつなげた動画をご紹介する。
@sonnyhaechee #ゴダイゴ #紅白歌合戦 出場の軌跡 1979年 1980年 1999年 #ビューティフル・ネーム #ポートピア 3連続 #NHK @Sonny🇺🇦🤝🇷🇺Haechee ♬ original sound - Sonny🇺🇦🤝🇷🇺Haechee

つなげた元となった動画は一本だけまだユーチューブ上に残っているが、他は削除された。

ビューティフル・ネーム
1979年

ポートピア 1980年 


ビューティフル・ネーム 1999年


ポートピア を挟んでのビューティフルネーム/Every Child Has A Beautiful Name 紅白バージョン20年越しのゴダイゴ対決!あなたはどっちが好き? 1999年は復活アルバム What A Beautiful Name に再録されたバージョンで、キーが下がっているが、演奏ばかりは衰えが見えない。(ボーカルは…)


また、ポートピア/Portopia  をを2分45秒に収めるという荒業を要求するNHK紅白!それでもコンサートのモードでコンパクトに、テンポを早められるところは早めてうまく収めた様はまさに芸術的である。本体、コンサートでは シングルでは省かれた2番の歌詞と長い間奏を含めて7,8分もある大作である。


ビューティフル・ネームの方は両方ベースをスティーブ・フォックスが努めているが、ポートピアの方は吉沢洋治 だ。

ゴダイゴは復活は果たしたものの。2000年以降は紅白歌合戦には未出場だ!2015年にはNHKのみんなのうた用に作った「君はミラクル」あったから奇跡のチャンスだったのだが。残念だった…

でも、もう紅白出場は気にしなくてもいいかな。



paul83 at 19:36|PermalinkComments(4) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

December 13, 2007

NHKにゴダイゴ登場!30分も!5

昨晩、NHKにゴダイゴが登場した。SONGSという番組で30分間ゴダイゴの特集だ。

代表曲Monkey Magicで始まり、ヒット曲メドレーがあり、最後は新曲BIG MAMAで締めた。

この番組を見て嬉しかったのは最後のBIG MAMAを聞けたこと。テレビでは初演奏ではないだろうか?ケネディ夫人を歌っていると聞いたことがあるが、夢を持って生きようというテーマで、ちょっとハードロック的なアレンジだった。

もうひとつ嬉しかったことがある。それはこのブログでも何度か書いているが、ボーカル・タケカワユキヒデの声のキーのことだ。今回は見事オリジナル・キーになっていた!(タケ、引き続き頑張ってね!)

この番組では途中でインタビューを挟んでいて、中国やネパールでの話が、他のアジアの国々の映像と共に放送された。NHKに民放ドラマ「西遊記」のシーンや、ベストテン番組のシーンが出てきたのが画期的だと思った。

この番組を見て思い直したことがある。それは彼らが1979年の国際児童年のテーマとして歌った「ビューティフル・ネーム」についてである。

あの歌が流行った頃は僕はまだ中3か高1だったので、子供たちのことを歌ったんだな、くらいしか考えなかったが、この頃よく問題になっている児童虐待について考えた時、当時も日本ではそんなに問題にはなっていなかったと思うが、諸外国の子供たちの状態―戦争状態や飢餓状態に置かれた子供たち―を考えてこの歌を聴くと、なんと素晴らしい歌なのかと、今更ながら感激してしまった。

1999年に一時再結成した時に発表したアルバムのタイトルが"What A Beautiful Name!"であり、そこでニュー・バージョンを発表したのもそんな意味での彼等のメッセージであったと思うと、今になって彼等の音楽の奥深さを思い知らされる。彼等はこの歌を中国でもネパールでも現地の言葉に訳して歌い、観客に合唱させたのだ。

この番組、なんと再放送が二回も予定されている。まだ見ていない方はぜひご覧あれ。

12月18日(火) 総合 午前 1:50〜
12月19日(水) BS2 午前 8:30〜

詳細



paul83 at 20:45|PermalinkComments(2) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック