ゴミ箱

April 30, 2022

西武線の駅からゴミ箱が…

駅のゴミ箱がなくなった!

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東京〜埼玉 間を結ぶ私鉄、プロ野球の西武ライオンズで有名な西武鉄道。高校時代からずっとお世話になっている鉄道で、一番親しい鉄道会社である。その駅から最近ゴミ箱が一斉に撤去された。とても残念である。上の写真は先日撮ったもので、僕が利用する駅の改札口脇の売店の横で、かつては分別ゴミ箱があった場所である。今はこのとおり。

鉄道の駅の中には利用者の利便性のために直営の売店やコンビニエンスストアが入っている。そこで飲み物やお弁当、パン、お菓子などが売られている。街にある普通のコンビニには必ずゴミ箱が設置されている。 それは当然だ。ゴミが排出される商品を販売しているので、ゴミを回収する意味でゴミ箱を設置するのは当然のことだ。

しかし、今回のコロナ渦に西武鉄道では衛生上の理由でゴミ箱が閉鎖され、今やゴミ箱ごと撤去されてしまった。家庭ごみの持ち込みが多かったというも理由と言われている。

駅の売店で飲食物を買う人はほとんどが駅構内や電車の車内で飲んだり食べたりすると思う。飲み食べ終わったらそのとき出たゴミは捨てる場所がそこにはない。 更には有料化されたためにレジ袋を利用しない客も多く、そのゴミはどこへ行くのか。ほとんどの人は目的地まで持って行って処分すると思うが、そうしづらいゴミだってある。空き缶やビン、アイスクリームの包装袋など。飲み物の自動販売機の横にはたいていカン、ビン専用の廃棄場所が設置されている。その設置会社は売店で買ったドリンクのゴミを回収することまでは想定してないものと思われるが、そこに捨てる人も多いだろう。荷物が多くてどうしようもなくて駅のホームに置き捨てたり、意図的に適当なところに置き捨てる人も出てくるだろう。あと、西武線からJR線に乗り換えるときにその乗り換え駅、この場合は高田馬場駅のゴミ箱に捨てることになるだろう。そうしたらJR東日本もいい迷惑である。

従業員の目が届く店内でも、駅員の目が届くところでもいいので、ひとつくらい置いてくれないものだろうか。

実はずい分前に、テロ対策と称して全国一斉に駅のゴミ箱が使えなくなったことがあった。そのときから今も変わらずゴミ箱を再設置していない私鉄のひとつが僕がかつて沿線に住んで利用していた京王線である。そのときも不便さを感じていて、再設置したJR東日本に感謝しながらゴミ箱を利用させてもらった。 そのときは西武線も再設置した鉄道会社だったので、京王線よりは良心的だと評価していただけに、今回の措置はとても残念だ。

京王線西武線も建前上はごもっともな理由を挙げているが、実のところ、コスト削減が一番の目的だと思う。

日本社会、どの分野でもコスト削減にばかり力を入れ、利用者の利便性がどんどん悪化している。電車やバス、モノレールなど公共交通機関に関しては国家的な補助も必要なのではないだろうか。

利用者たちの住む自治体のサービスも派遣労働者の割合増加に伴って低下している。

労働者の給料も上がらず横ばいの中、物価だけが高くなっている。

家庭ごみを持ってきて捨てる問題は論外だが、それも含めて、暮らし難くなりゆく日本を象徴するひとつの現象なのだろう。これからは買い物用のエコバッグの他にこのような携帯用のゴミ箱・ゴミ袋をバッグに入れて持ち歩くのが当たり前の社会になっていくのだろうか。
最後にひとつだけ企業に対して言いたい。 ゴミが出る商品を生産している企業(ほぼ全企業が含まれる)はその商品から出るゴミまで何らかの責任を持て。何もしたくなかったらゴミが出ないような商品を開発しろ!自治体は企業にごみ処理代の一部を負担させろ!

無理な注文だと思うがそれくらいの気持ちで商品開発に取り組んでほしいと思う。



paul83 at 19:58|PermalinkComments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック