April 2025

April 13, 2025

映画 ミッキー17 の感想5

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今大人気の映画、ミッキー17/Mickey 17 を見た。 アメリカ映画なのだが、監督は韓国人、「パラサイト 半地下の家族/기생충」でアカデミー賞監督賞、作品賞、他を受賞したポン・ジュノ/봉준호/Bon Joon Ho だ。 

第36回サンダンス映画祭で二つの賞を受賞した ミナリ/미나리/MINARI に主演した スティーブン・ヨン/Steven Yeunヨン・サンヨプ/연상엽) も主人公の親友的な存在、TIMO/ティモ という重要な役を演じている。

主人公、ミッキー/Mickey ロバート・パティンソン/Robert Pattinson というイギリス人俳優が演じている。


この後、若干のネタバレがあるかもしれないのをご承知でご覧いただきたい

この映画は近未来の物語で3Dプリンターの超進化版とも言える人間をコピーするプリンターが登場し、そのプリンターで死ぬたびに何度でも新たに再生される男、ミッキー/Mickey のお話。

ミッキーはある契約により自分の体をその任務に捧げることになった。彼の記憶は保存され、新しく生まれ変わるたびにその記憶がインプットされ、どんどん積み重なっていく仕組みだ。

彼は死んでも生き返る存在なので、感染症の人体実験など命がけの任務を請け負い、その役目は結局死ぬことなのだ。ホンモノの使い捨てワーカーである。ここではミッキー一人しか出てこないが、このような人間をこの社会では 「消耗品/EXPENDABLE」と呼ぶ。

そのような任務で16回死んで、17人目として生まれてきたのがミッキー17である。

そして、手違いからミッキー17が死ななかったのに死んだと思われ、ミッキー18が生まれてきてしまった。それは映画設定上の法律では禁止されている状態なのである。ここから話が複雑になっていく。

地球人が進出した宇宙の星に生息しているクリーパー/Creepers という未知の生物との関係もこの映画では重要な要素だ。 地球人は彼らを「エイリアン」と呼ぶが、そのクリーパーにとっては自分の星にやってきた地球人こそがエイリアンなのだ。これはアメリカ大陸の先住民と、そこを支配した白人たちの構図と同じである。


この映画を見ながら感じたことは、ミッキー17は日本では派遣社員のようなものだということ。派遣社員は決められたことを忠実にこなし、契約期間が終わったら捨てられるように解雇される存在だ。失敗したら途中で他の人と交換されることもある部品のようなものでもある。ポン・ジュノ監督は人間社会の上下関係をこの映画を通して表現したかったのだろう。ミッキー17は最下層の使われ放題の労働者なのだ。

また、彼が受ける任務の中に、人工肉を本物の肉だと思わせて食べさせられるものがある。これこそ今、現実の社会の中で研究され、問題になっているものだ。本当の動物を虐待することも殺すこともなく、遺伝子か何かわからないが、化学的に肉を作り上げる技術。

もしかしたら SDGs/持続可能な開発目標 に組み込まれている代替肉みたいな技術であるが、この人体実験はどこで行われるのだろうか?今まではマウスやサルでやっていたと思うが、今、その実験が発展途上国や、もしかしたら日本でも行われているとしたらどうする?日本ほど食料品に関する規制が緩い国は先進国の中ではないと言われている。欧米で売れなくなったものが日本で売られている現実。また、他国ではほとんど推進されていないレプリコンワクチンの接種が日本では大々的に奨励されている現実。これらを踏まえると日本という島国が今、様々な先端技術の実験国になってきている恐れがあると思うのは考え過ぎだろうか?過去に遡れば、米軍による広島、長崎への原爆投下もそのような実験だったのだから。






paul83 at 07:57|PermalinkComments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 映画 | 英語