アメリカ
December 15, 2018
安倍政権の横暴 水道民営化(華氏119を見て)
安倍政権になって、消費税の10パーセントへのアップ、秘密保護法案や移民法改正法案など、国民にとって負担が増える法案の強行採決ばかり続けられている。そして最近は国民の命を直に左右する水道法が改正された。
そして先日は岩手県のペンション村として知られる雫石町で問題が起こった。ここは最初から水道が民間企業によって始められたところで、おいしい水道水として知られていたが、水道ポンプ用の電気料金等を払えなくなって住民たちの水道使用継続に赤信号が灯った。突然追加料金を請求され、支払わない場合は水道をストップするという宣言が成された。( 町で水が止まる危機 住民困惑…何が? )
水道民営化が可能になってしまった直後にこのような事例が現れるとはなんとも皮肉である。
世界の多くの国々で水道が民営化されたものの、問題が多くて再度公営化された事例が多いのだが、これらに学ぼうとせずに十分な審議を経ないまま通された改正水道法案は、断固としてつぶさなければならない。
実は最近公開された、マイケル・ムーア監督によるドキュメンタリー映画、「華氏119/Fahrenheit 11/9」でもミシガン州フリント市で起きた重大な事件が紹介されていた。
ニューズウィークの記事
水汚染に対するミシンガン州の驚異的杜撰さと違反の隠匿
2010年にトランプ大統領の知り合いの大富豪、リック・スナイダーが州知事になった。2014年にはフリント市の水源を、水のきれいなヒューロン湖から汚染されたフリント川に変更した。川水が汚染されていたので、老朽化していた水道管の鉛が水道水に混入するという事態になった。そのために多くの市民が、子供たちも含めて、健康に深刻な被害を被った。
なぜこうなったかといえば、フリント市がより良い水道公社に作り替えることを決めたが、貧困層が多いフリント市ではその費用が払えなかった。そのために公社に加わらず、フリント市独自の水道事業を始めなければならなかった。
フリント市には大手自動車企業のGM、ゼネラル・モーターズ/General Motors の工場があるが、そこで使用する水も汚染されて大きな問題になったので、その工場へだけは新水道公社から水が供給されるようになった。
フリント市出身のマイケル・ムーア/Michael Moore はリック・スナイダー知事の逮捕を求めて立ち上がった。黒人が多かったので、人種差別的な政策でもあると訴えた。
そして大きな訴訟問題になり、アメリカ合衆国政府的な連邦災害宣言を要求されるまでになった。そしてオバマ大統領がフリントまで飛んで行く。市民たちは大いに期待したが、オバマ大統領はコップに入れて出されたフリントの水を口に付けるだけで飲んだふりだけして、事実上の安全宣言を出して市民たちの期待を完全に裏切ってしまった。
この事例は民営化とは少し異なるが、採算重視の政策が人道的とは思えない政策を行わせたという意味で、今後の日本でも水道が民営化されたら十分に考えられる悲劇である。
この動画は映画の予告編だが、フリントの水を詰めたタンクローリーでスナイダー知事の家の前に降り立ち、放水するシーンから始まる。
これまでの水道民営化、再公営化の流れを知りながらもあえて水道民営化への第一歩を踏み出す日本政府は、間違いなく、日本国民の利益ではなく、海外のグローバル企業の利益のために仕事をしていると確信する。
水道民営化や秘密保護、TPP、消費税増税、移民法改正など、現在の安倍政権下で可決された国民を苦しめる法案を破棄するためには自民党政権を一日も早く終わらせなければならないと思う。
山本太郎VS麻生太郎 の質疑
2017年3月 8分11秒目、水道民営化の後の再公営化の話のところから再生
こちら、森永卓郎さんの解説も聞いてください。
良心的で学識のある日本国民の皆さん、
どうか安倍政権を終わらせるために
立ち上がってください!
November 03, 2017
感謝祭:Thanksgiving Day の起源
感謝祭・サンクスギヴィングデー の起源
11月の第4木曜日はアメリカでは感謝祭/Thanksgiving Day と呼ばれ、毎年の収穫を神に感謝する日とされている。また、一般的にお世話になっている人たちに感謝する日でもあり、アメリカでは都市部の人々は皆実家に帰り、七面鳥/turkeyやかぼちゃパイ/pumpkin pieを作って一家団欒のときを過ごす。今年は、11月23日がその日にあたる。 カナダでは10月の第2月曜日で今年は10月9日だった。
Thanksgiving Dayの起源:
クリストファー・コロンブス/Christopher Columbusがアメリカ大陸に到着した1492年以降、ヨーロッパ諸国が新大陸へどんどん押し寄せ、植民地化を進めた。
1600年代に宗教改革の嵐が吹き荒れていたイギリスでは迫害されていたキリスト教分離派のピューリタンの一部が自由を求めてアメリカ大陸に渡ることを決意。彼らが後にピルグリム・ファーザーズ/Pilgrim Fathersと呼ばれる人たち。102人がメイフラワー号/Mayflowerで1620年の冬、12月にマサチューセッツ州のプリマス/Plymousに到着。寒さと食糧不足で短期間で半分以上死亡。残った人々は先住民/Native Americans から狩猟・農耕を学び、春夏と働いて生き抜いた。
1621年、収穫の秋がやってきて、現地で初の収穫を喜び、神に感謝するために宴を催し、恩人である先住民/Native Americansも招待。共に七面鳥やカボチャなどを食べて神に感謝を捧げたことに始まる。
以上が一般的に知られているアメリカ合衆国で祝っている感謝祭/Thanksgiving Dayの起源だ。
誤解してはいけないのは、これが自分たちを助けてくれた先住民に感謝するための宴ではなく、彼らが信じる神、イエス・キリストに感謝するための宴だったということだ。先住民は同じ時、同じ場所で母なる大地の神に感謝を捧げていたのだ。
この後、ピルグリム・ファーザーズ/Pilgrim Fathers を含めてアメリカ大陸にやってくる人々は先住民を文化的に遅れている「野蛮人/savage」と見なし、彼らをキリスト教に引き入れて文化的に進化させようと試みた。しかし、その土地に最初から住んでいて、ヨーロッパからやってきた白人植民者を助けた誇り高き先住民がそんなに白人たちの言うとおりにするはずが無かった。
白人たちはそんな先住民から土地を奪い取るため、「破るための条約」を結んだり、天然痘の菌が付いた毛布を配るなどあらゆる方法で先住民を殺して絶滅させようとした。彼らこそまさに残忍なことをしながら土地を収奪し、米国の領土を広げてきた。
驚くべきはピルグリム・ファーザーズを助けたワンパノアグ族/Wampanoagでさえ、その5年後には虐殺されているということだ。
犠牲者である先住民たちはヨーロッパから白人たちが来るはるか前から自然の恵みを与えてくれる神様に感謝するための宴をずっと行ってきているのである。
彼らはこの感謝祭をきっかけに大災難を蒙ることになったので、アメリカ人が感謝祭を祝うのを快く思っていない。彼らはこの日を「哀悼の日(A Day of Mourning)」と呼ぶ。
先住民が栽培方法を教えた穀物はトウモロコシやカボチャなど数え上げればキリが無く、世界中の食料の六、七割はアメリカ大陸の先住民が栽培していたものだと言われている。そんなに優れた文化を持った崇高な先住民を抑圧・虐殺して発展してきたアメリカ合衆国。今も先住民/Native American/ネイティブ・アメリカンたちは人が住みづらい居留地に隔離されて、不自由な生活を強いられている。
このような重たい歴史を背負ったアメリカの感謝祭だが、この休日は一年で最も多くのアメリカ人が飛行機などの交通機関を利用する時期だ。日本のお盆の規制ラッシュみたいに皆が一斉に里帰りするのだ。感謝祭が終わるとクリスマスのセールが始まり、クリスマスツリーの飾り付けやら、プレゼントの用意やら慌しくなり、大晦日・お正月を迎えることになる。
日本ではいまひとつなじみの薄い感謝祭/Thanksgiving Dayだが、毎年クリスマス/Christmasの華やいだ雰囲気にしたる前に気を引き締めるためにも感謝祭の起源を思い起こしたいものだ。
学校では教えてくれない本当のアメリカの歴史〈上〉1492~1901年
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May 08, 2016
バーニー・サンダース 「正義とは」(字幕付き)
Bernie Sanders の主張の動画(日本語字幕つき)
アメリカの大統領選挙が面白くなってきた。元からトランプ氏の暴言で盛り上がってて、まさかのトランプ氏が共和党の大統領候補にほぼ決まりつつある。一方、民主党の方はヒラリー・クリントン/Hilary Clinton 氏が優勢と報道されているが、私用のメール使用に関する不正を問われて、もしかしたら民主党からの大統領候補に選ばれない可能性が出てきている。そうなると、民主党の候補はサンダース/Sanders 氏ということになる。
トランプ氏とサンダース氏の戦いはアメリカ国民の極右と極左、両極の戦いだと言える。
サンダース氏の主張は、現在のグローバリズム、資本主義経済を批判するもの。
サンダース陣営が作った動画を見ればよく分かる。ぜひご覧あれ。
(英語スクリプトつきの記事) ←語句解説付きです
March 28, 2016
戦争の民営化、戦争の非正規化すすむアメリカの経済的徴兵制
月刊誌『KOKKO』編集者・井上伸のブログ
戦争の民営化、戦争の非正規化すすむアメリカの経済的徴兵制、戦争請負会社の派遣社員はヘルメットや防弾チョッキも自腹購入しモノ扱いで戦死してもカウントされない、終わりなき対テロ戦争で巨万の富得る1%
参考までに記事の見出しと最初の文を引用しておく。これだけでもかなりの量だが、興味を持った方は本編をぜひ読んでほしいと思う。
9・11もパリのテロ事件も「当日もショックだったけれど翌日はもっと怖かった」
対テロ戦争、今までの戦争と大きく違う2つの点
――世界中が戦場となり、戦争に終わりがなくなった
緊急事態宣言下で全米に3千万台の監視カメラ
ニューヨーク警察の隠しカメラ
「警産複合体」と空爆1回で1億円儲かる軍需産業
テロ翌日、跳ね上がる軍需産業の株価
レーガンによる「企業が世界一ビジネスしやすい国」づくりへの転換
アメリカの「落ちこぼれゼロ法」を真似た橋下徹氏
先生を非正規に変え、労働組合を解体
学校の株式会社化で教育難民が多く生まれる
公立学校解体→教育難民→経済的徴兵制
民営化された戦争――防弾チョッキ支給されず「激安防弾チョッキドットコム」で自腹で購入する兵士
最低限の暮らしを取り戻すために戦争へ行くしかない
憲法9条と25条を守らなければ日本もアメリカと同じに
奨学金ローン地獄も経済的徴兵制のビジネスモデルのパーツ
奨学金ローン返済のため戦争請負会社の派遣社員としてイラクへ、劣化ウラン弾で被爆
オバマの「イラク駐留兵士減」「戦死者減」のウソ
対立するのは上位1%の多国籍企業の投資家たちと、それ以外の全員
多国籍の派遣会社が世界中のワーキングプアを戦場へ派遣
世界中のワーキングプアが支える戦争
99%と対立する1%は巨大多国籍企業
日本の報道自由度ランキング61位と、報道を信頼するランキングトップ
引用元→ 月刊誌『KOKKO』編集者・井上伸のブログ
January 15, 2012
キング牧師の演説 "I HAVE A DREAM"
今日はマーチン・ルーサー・キング牧師/Martin Luther King Jrの誕生日。1929年生まれなので、生きていれば83歳。アメリカでは国家的祝日/NATIONAL HOLIDAYとなっています。
米国の黒人たちの権利獲得のための非暴力闘争/non-violent struggle であった公民権運動の指導者である彼は1968年4月4日、38歳で白人の銃弾という暴力に倒れ亡くなりました。
自分の人生を黒人の権利のために捧げたとも言えるキング牧師の有名な演説、「私には夢がある/I Have A Dream」の動画をご紹介します。
I HAVE A DREAM の英語スクリプトと和訳
January 14, 2012
今週はアメリカの祝日三連休!
マーチン・ルーサー・キング牧師の誕生日休日!
今週今日から月曜日までアメリカでは連休である。1月の第3月曜日はマーチン・ルーサー・キング/Martin Luther King Jr. 牧師の誕生日を祝う日で国家的な祝日なのだ。(Martin Luther King Jr. Day)
10月第2月曜日 コロンブスの日
アメリカ大陸を「発見」したイタリア人クリストファー・コロンブス/Christopher Columbus。アメリカ初代大統領で建国の父とも言われ慕われているジョージ・ワシントン/George Washington 大統領。南北戦争を終わらせる一環として黒人開放宣言をしたエイブラハム・リンカーン/Abraham Lincoln 大統領。これらに続けてアメリカ黒人を制度的に開放するために尽力したMLKの誕生日を祝日にするためにアメリカ黒人は立ち上がったのだ。
この歌は最近日本のテレビでも時折耳にするようになった。誰かの誕生日をお祝いする場面で流れるが、ほとんど間違いなくサビの "Happy birthday to you"の部分から突然流れてくる。やはり僕と同じく80年代に青春時代を過ごしたスタッフが中心になっているんだと思ったりもするが、歌の持つ深い意味を考えると複雑な心境だ。
余談だが、僕はスティービーは大好き、でも黒人解放運動ではマルコムエックス/Malcolm X の方をより支持している。
September 11, 2011
911同時多発テロ 10周年と音楽・映画
今日は9月11日で、アメリカで同時多発テロが起きた日。今年で10周年だ。
10年前の今日、日本時間では深夜に近いころだった。僕は東京の立川で英語教室の講師として働いており、教材作成のために事務所に詰めて仕事しながらテレビを流していた。すると急に臨時ニュースが入り、旅客機が突っ込んで破壊された世界貿易センタービルがテレビに映し出され、その衝突シーンが繰り返し流されている間に、もう一機の旅客機がツイン・ビルディングのまだ残っている方に突っ込むところがほぼ生で放映されるのを見たと記憶している。僕は大きなショックを受けた。今も当時のテレビを見ていた様子が脳裡に生き生きとよみがえる。
僕の会社の社長がアメリカ滞在中でちょうど日本へ発とうとしていた日の朝だったし、日本で一緒に働いていたアメリカ人講師もロサンゼルスに向かう飛行機に乗っていたのだ。
二人とも色々なトラブルに遭った。社長は日本へ来日を延期せざるを得なかったし、米人講師は小さな地方空港に降ろされ、グレーハウンドの長距離バスで長時間かけて家まで帰ったそうだ。
このテロにより大勢の犠牲者が出た。まずは罪も無く亡くなられた犠牲者とその遺族の方のご冥福をお祈りします。
この911同時多発テロ、当時のブッシュ政権の中東政策によって引き起こされたとも言われ、またブッシュ政権の策略によって起きたという謀略説もある。
マイケル・ムーア監督によるドキュメンタリー、「華氏911」はその謀略説を裏付けるような作品となっている。
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ジャマイカの重鎮、ジミー・クリフ/Jimmy Cliff も「テロ/Terror(9/11)」という曲を発表、「テロに対するテロは切りがなく恐ろしいこと」と歌っている。
今日は911同時多発テロの犠牲者を追悼しながら、この事件が意味するところを改めて考えてみてはいかがだろうか?アメリカでは911テロを第二の真珠湾攻撃と位置づけているのだから。
April 25, 2009
NEIL YOUNGの「大統領を弾劾せよ」の動画
前回紹介したニール・ヤングの反戦アルバム"Living With War"の7曲目、"Let's Impeach the President"(大統領を弾劾せよ)の動画を紹介します。
この歌の中にはブッシュ前大統領の発言がそのまま収録されている。FLIP FLOP(コロコロ変わる)という掛け声に挟んで、彼の矛盾した発言を並べている。なかなか面白いので、YOUTUBEから動画をリンクした。
歌詞と訳詩 曲中ブッシュの発言内容
2年以上前の歌だけど、まだ聞いたこと無い人はぜひ見てください。曲はいたってシンプルだけど、迫力あるよ。